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シアトルでの研修を終え、私たちはサンフランシスコへ移動しました。街並みや食文化、そして現地の人気ベーカリーやチョコレート工房を訪問し、多くの刺激を受けました。今回は、その学びと気づきをお届けします。

 

サンフランシスコの街の印象

急な坂道、美しい古い建築物、そしてゴールデンゲートブリッジ。サンフランシスコは、自然と都市が調和する街であり、同時にIT・テクノロジー産業の中心地としても知られています。

爽やかで過ごしやすい気候の中、街を歩くと、シアトルとはまた異なる表情を感じました。

ベーカリー視察① ブレッドベリー

まず訪れたのは、ショコラティエのマイケルさんに紹介された「ブレッドベリー」。古い鉄工所をリノベーションした複合施設の一角にある新しいお店です。

バスク風チーズケーキをアレンジしたスイーツや、ピスタチオメロンパン、フルーツを活かしたクーヘンなど、どれも独創的で美味しいものばかり。特にサンドイッチは具材とソースのバランスが絶妙でした。

ユニークな組み合わせに「商品開発のヒント」を多く得られるなど、独創性に挑戦する姿勢は、SWEETの新商品開発にもつながる視点を与えてくれました。

ベーカリー視察② スターターベーカリーと工場

次に訪れた「スターターベーカリー」は、卸しを中心とするベーカリー。別工場で仕込んだ生地を店舗に供給し、店舗で焼き上げるスタイルです。

卸し事業を土台に生産性を高めつつ、リテイルでは手作りのパンを展開。大量生産と職人の手仕事を両立させる姿勢は、今後のSWEETの方向性を考えるうえで大きな参考になりました。

また、工場は1時間に1,500個ものクロワッサンを製造できる規模。アウトレット販売なども取り入れ、生産と販売の効率化を図っていました。効率と手仕事を両立させる発想は、働き方やチーム体制を考える上でも大きな学びとなりました。

ベーカリー視察③ ザ・ミル

サンフランシスコで特に印象的だったのは「ザ・ミル」。自家製粉した小麦で焼いたパンをトーストし、バリエーション豊かなトッピングを楽しむスタイルが人気です。

ライ麦や雑穀パンをベースに、シナモンシュガー、アボカド、スモークサーモン、ラズベリージャムなど、多彩な味を提供。この店が地元の若者で賑わう「コミュニティの場」としての役割も強く感じました。

店内は木を基調とした温かみのある空間で、コーヒーロースター「Four Barrel Coffee」との共同運営による洗練された雰囲気が印象的。 スタッフの接客も丁寧で、居心地の良い時間が流れていました。

地域の小麦を使い、パンをコミュニティづくりに結びつける姿勢に、地域密着のベーカリーの未来像を垣間見ることができました。

高級チョコレート工房 リキューリティー

続いて訪問した「リキューリティーチョコレート」では、オーナーのマイケルさんが案内してくださいました。

同店では、フルーツやナッツの加工からすべて自社で行い、素材の持ち味を最大限に生かしています。オリーブやゴマ、ジャスミンティーなどをチョコレートに取り入れるなど、挑戦的で独創的な発想が強く印象に残りました。

また、生産性向上のために機械を自ら改良するなど、品質と効率の両立にも熱心に取り組まれています。 生産工程は徹底的に管理され、材料ごとのトレーサビリティを実現する仕組みが整っていました。工場内は清潔で整然としており、その丁寧なものづくりの姿勢に深く感銘を受けました。

「好きなことに真摯に向き合い続ける」その姿勢に、職人として大きな刺激を受けました。好きなことを突き詰める職人魂は、パンづくりにも通じる普遍的な価値だと実感しました。

ベーカリー視察④ 老舗ボーディン・ベーカリー

最後に訪れたのは、サワードウブレッド発祥の地として知られる「ボーディン・ベーカリー」。創業は1849年。ガラス張りの工房でパンづくりを公開し、地元の人たちはもちろん観光客にも人気のベーカリーです。

1階では焼きたてのサワードウを使ったサンドイッチやスープを提供し、2階にはレストランスペースを併設。パンづくりを「見せる」仕掛けと、食として「体験できる」空間づくりの両立が印象的でした。

パンを文化やエンターテインメントとして見せる工夫。レストランやカフェメニューとの組み合わせ。長い歴史を持ちながらも、新しい形で発信している姿に感銘を受けました。

伝統を継承しつつ革新を重ねる姿勢に、長く愛されるブランドの本質を見た思いでした。

研修を終えて

シアトルとサンフランシスコで過ごした6日間は、学びと気づきの連続でした。

シアトルではSWEETの原点を見つめ直し、サンフランシスコでは新しい発想や文化の広がりを感じました。どの場所でも、パンづくりの背景にはその土地の気候や人の想いがあり、暮らしの中に根づいていることを実感しました。

そして気づいたのは、パン文化は今も変化を続けているということです。環境への配慮や、新しい働き方、食の多様性、そのすべてがこれからのSWEETにとって大切なヒントになると感じました。

今回の学びを日々の仕事に活かし、より多くのお客様に「おいしい」の先にある感動を届けてまいります。



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(投稿日:2025/10/30)